芥川賞の村田沙耶香さんは千葉ニュータウン出身

160719

2016年7月19日、『コンビニ人間』で第155回芥川龍之介賞受賞した村田沙耶香さんは、なんと印西市出身で高校卒業まで千葉ニュータウンで育ちました。

2012年には著書「しろいろの街の、その骨の体温の」が高く評価され、第26回三島由紀夫賞を受賞しました。

未完の町、千葉ニュータウンにインスピレーションを受けたとも言われ、今作もニュータウンの街が色濃く映しだされているそうです。彼女が住んでいたのは20年弱前とのことで、当時の造成地だらけの無機質な光景が思い出されます。今のニュータウンからは想像できませんね。

外界と隔絶したコンビニ勤務の主人公は、この街から生み出されたのかと思うと、ちょっと読んでみたくなります。

芥川賞に村田沙耶香さんの「コンビニ人間」

第155回芥川賞と直木賞の選考会が19日夜、東京で開かれ、芥川賞に村田沙耶香さんの「コンビニ人間」が選ばれました。

芥川賞の受賞が決まった村田沙耶香さんは、千葉県出身の36歳。大学のとき通い始めた文学学校で芥川賞作家の宮原昭夫さんから小説を学び、平成15年に発表した「授乳」で群像新人文学賞優秀作を受賞してデビューしました。

その後も、野間文芸新人賞や三島由紀夫賞を受賞するなど、実力派作家として小説を発表し続けるかたわら、現在も週3日、コンビニエンスストアでのアルバイトを続けています。

芥川賞は、今回初めての候補で受賞となりました。受賞作の「コンビニ人間」は、幼少期から大人になるまで学校や社会になじめず、18年も同じコンビニでアルバイトを続けている36歳の独身女性が主人公の物語です。マニュアル化されたコンビニの店員であることに自分らしさを見いだした主人公と、結婚や正社員になることを主人公に期待する周囲とのギャップを通して、「普通」を強要する社会の風潮を独特のユーモアを交えて描いています。

関連記事